和合小学校には昭和60年から休校になった日吉分校があります。日吉地区の皆さんや阿南町の皆さんの「地域に学校を残したい」という願いのもと、校舎は手を入れながら今も大切に残されています。和合小学校の子ども達は学校の歴史を知り大切な日吉分校を自分達の手で美しく保とうとする気持ちを育てるために、1年に一度全校児童で分校のお掃除をおこないます。今年は分校掃除20周年(20回目)になります。今日3時間を使い、児童と職員みんなで行ってきました。帰りは西尾實先生が子どもの頃歩いて和合小学校まで通った山道を歩いて下ってみました。
分校入り口の教室はイベントにも使えるように、最新のシステムキッチンが据え付けられ、床には囲炉裏がきられています。トイレも洗浄便座付きのキレイなトイレです。でも、残りの教室は休校になった時そのままに、昭和の時代にタイムスリップした様子です。虫や吹き込んでしまった落ち葉や埃をきれいに掃いて雑巾がけをして、しっかり働いて1時間が過ぎる頃には「掃除してきれいになったね。」と実感できました。
きれいになった入り口の教室でお弁当を食べた後、メンコで昔の遊びを楽しみました。また、自在鉤の不思議を実感している子もいました。「今年も心を込めて分校をお掃除したよ。」とみんなでメッセージを書いて残し、一番奥の講堂で反省会をして、大きな声で校歌を歌ってきました。
帰り道、西尾實先生が通った通称「話の坂(喋りながらみんなで歩くといつの間にか到着するけれど、一人で黙々と歩くとつらい坂)」を下ってきました。台風一過、倒木があったりして西尾先生の有名なことば『山をも坂をも乗り越えよ・・・』(今日は倒木までも乗り越えよ)が実感できました。
学校や地域の歴史を、身をもって学べた有意義な時間でした。