国重要無形民俗文化財に指定されている『和合の念仏踊り』。子どもたちも民俗文化の担い手として和合の地で育っていきます。学校でも、この大切な『和合の念仏踊り』と『盆踊り』を学ぶ機会を設けています。今日は、地区の「念仏踊り保存会」の皆さんが学校へ来てくださり、子どもたちと職員に教えてくださいました。
まず始めに『念仏踊り』の中のかけ声について、その意味を教えていただきました。
『和合の念仏踊り』は「庭入り」→「念仏」→「和讃」の3部で構成されていますが、この「庭入り」で使われる2種類の笛のメロディのうち“ヒッチキ”を保存会の笛の名手の若者たちに教えていただきました。とはいっても、篠笛の音が出るまでが一苦労。スースーと息が漏れるばかりで音にはなりません。でも、毎年の練習の積み重ねで、子どもたちも笛の吹き手に育っていきます。
“庭入り”のもう1曲は難しくて、今日は保存会の皆様が、演奏と庭入りの踊りを見せてくださいました。先導する“ヒッチキ”役は5年生の男の子。小さい頃から学校で練習したり、実際に念仏踊りに参加したりする経験の中で、体にしみこんで覚えていくのだとわかりました。また、休憩時には保存会の方と“ヒッチキ”の踊りをやってみる姿もありました。こうして次々伝承されているのだと感じました。
『和合念仏踊り』のあとは『盆踊り』の練習。「すくいさ」と「十六」と「おんたけ」の3曲を教えていただきました。こちらも地域の若者たちが音頭取りをしながら教えてくださいました。見よう見まねで、ゆっくりな動きの繰り返しが身についてきて、なんとなく様になってきた頃、静かな盆唄と動きがとても心地よく、だから昔から延々と伝わってきたんだろうな、という不思議な感覚にとらわれました。
和合小学校は地域と共にある学校です。これからも地域を知る学習を大切にしていきます。