<大人も子どもも話したり、交流したりして、「考えは違うところも多いが、一緒にいるのがいいな」という関係性をもてる場をつくりたい>-和合小学校のこれからを考える会(3月8日(月))―

以前から、子どもたちは、収穫祭の振り返りなどで、「地域の方にはお世話になっているけど、それが誰なのかわからないことがあるよ」「自分たちで活動を考えていく時に、たくさんの地域や保護者の方に聞いて教えてもらうことがありそう」と考え始めていました。体験はしていたけれど、毎年同じ活動になっていて、米作りや収穫祭を何のために行うのか、誰と関わって行うのかはっきりしないまま臨んでいました。それは、学校職員も同じで、これらのことを考える場をつくっていなかったことを、子どもに気づかせてもらいました。地域の方と私たちが関わっていくのなら、私たちが地域の方の意見にも耳を傾ける必要がありました。

同じ頃、本校で行っている親子山村留学の実行委員の間からも、「『この親子山村留学のことを地域の方々はどう思っているのだろうか』ということを聞きたい」という要望があることをお聞きしました。また、地域を歩いていると、地域の方から、学校や親子山村留学についていくつかのご意見をいただいてもいました。そこで、学校としては、保護者、地域の方々と一緒にお互いの考えを交わし合う場の必要性を感じ、「和合小学校のこれからを考える会」を立ち上げました。まずは参加された皆さんが、学校や親子山村留学について、自分の考えが言えたり、違った意見もあるんだなと感じてもらえたりすることを目的にして、会を開催しました。

参加されたみなさんの、たくさんのお考えをお聞きし、本当にありがたいことだと感じました。いろいろなご意見が出ましたが、「大人も子どもも話したり、交流したりして、『意見や価値観は違うところも多いが、あいつはいいやつだ』という関係性をもてる場をつくりたい。」「お互いに知り合う機会、方法を模索する必要性があると思う。」など、和合小や和合に関わる方々が皆「お互いが話し、考え、寄り合っていきたい」と思っていることがよくわかりました。今後もこの会を続けていきながら、たくさんの方に学校に関わっていただけるよう努力していきたいと感じました。

<卒業生のことを知っているからこそ、心温まる会>-6年生を送る会(3月10日(水))―

1~5年生が、6年生への感謝と自分たちが引き継ぐので安心してほしいという意味で、6年生を送る会を開いてくれました。

<6年生にちょっとひねった漢字・英語クイズ(1~3年)>

<6年生がよろこんでくれたよ>

1~3年生は、ちょっとひねった漢字や英語のクイズで6年生に楽しく考えてもらうことができました。自分たちの学習から出題されていて、「よく考えたな」と感じました。さらに、感謝の気持ちを込めた歌のプレゼントもありました。

<6年生と毎日関わっているからこそ出せる6年生クイズ(4年)>

4年生は、6年生に関するクイズでした。どの問題も、いつも一緒にいる、そしてお互いをよく知っているからこそ出せるような問題で、「そこまで知っているのか」と思うような問題もありました。お互い毎日関わっているからこそだなと感じました。最後には、6年生が学校をリードしてくれたことへの感謝の印を示した賞状を送ってくれました。

5年生は、一生懸命練習してきた手品などで、6年生を楽しませてくれました。「タネはあるんだけどね」と言いつつも、6年生の選んだカードを見つけ出し
て、6年生がうれしそうにしていました。用意してきたメッセージを言い忘れるほど、一生懸命だったとのこと。後で自分が学校を受け継ぐメッセージを丁寧に6年生に伝えていました。

<一生懸命練習してきた手品など(5年)>

6年生からは、きっとお家で用意していたのでしょう。1人1人に自分でつくったお守りを「これから頑張ってください」とメッセージを添えて渡してくれました。

<1人1人に手作りのお守りを(6年)>

本校の子どもたちは、毎日学年やクラスを越えて関わっていたり、休みの日も一緒に過ごしたりしていることが多く、お互いを分かっていることが多いと思います。だからこそ、1人1人にあった、その人にしかないメッセージ、出し物、プレゼントができるのだなと感じました。お互いを受け止めることが、本校の子どもたちの一番のよさかもしれません。そんなあたたかな気持ちになれた6年生を送る会でした。

さあいよいよ卒業式です。心のあたたかさを大切に、厳粛に6年生を精一杯送り出してあげたいと思います。

 

 

<ごはんをつぶす時、とっても力がいりました>-焼いた炭を使って五平餅会(3月5日(金))―

5、6年生が上手につくってくれた炭を使って、念願の「五平餅」づくりをしました。低学年の子どもたちも、炭おこしや準備をしてくれました。まだまだ、感染対策を考えなくてはいけないので、みんなで会食とまではいかなかったのですが、それでも子どもたちは一生懸命五平餅づくりに取り組んでいました。

5、6年生は、家庭科の学びを使って、田んぼでとれたお米でご飯を炊き、クルミを自分たちですりつぶして、たれもつくりました。子どもたちは、手順を自分たちで決め、どんどん進めてくれました。1~4年生は炭の火付けです。やってみて熱がどんどん伝わってくる炭を見て「熱いなあ。これいい炭だね」とつぶやいていました。熱で周りが熱いくらいでした。

<焼いてくれた炭に火がつくかな>

<お、火がついたぞ>

<炭の熱の勢いがすごくて熱いよ>

<自分たちの田んぼで取れたお米を使って>

<くるみなどをすりつぶして、たれづくり>

<くっつけるのが、意外と難しいよ>

<準備完了>

<いい焦げ目がついてきたなあ>

<やったー。できたよ。家にもっていって食べるの楽しみだな>

子どもたちは、「ご飯をすりつぶす時、とっても力がいりました」(1年女子)、「おいしそうだったし、火をおこすのが楽しかった」(2年女子)「すごく楽しかった。ぼうにくっつけるのが難しかったです。帰って食べるのがとても楽しみです」(4年男子)、「「焼くのは、焼き加減をうまくしていくのが楽しかったです。うまくできて本当によかったです」(4年女子)、「早く食べたなと思いました。たれ作りが本当に楽しかったです」(5年女子)「久しぶりに五平餅をつくったけれど、とても楽しかったです。最初から自分で準備ができたのがよかったです」(6年女子)と感想を述べていました。実際に一緒に食べることはできませんでしたが、家で味わって食べている姿が、できた時の笑顔から、容易に想像できました。また一つ充実感を味わう時間をつくることができました。

毎日の積み重ねと本物にふれていくこと -学習発表会(2月12日(金))―

今回は、感染対策を考え保護者の方のみの参観としました。でも、結論から言うと、たくさんの地域の方に、子どもたちの、毎日の学習で積み上げた表現の豊さを見ていただきたかったなという気持ちになりました。1~3年生が音楽や国語の時間で学んできた自分たちの表現、4年生が、昨年叶わなかった高齢医者施設の方に見ていただきたいと取り組んだ劇、そして、5、6年生が総合的な学習の時間でずっと取り組んできた落語。何か特別なことでなく、毎日の授業の積み上げだからこそ、子どもたちは見てもらいたいだろうし、思い切った表現になっていた気がします。

<みんなで児童会活動の振り返り>

<新児童会長の来年度への決意発表>

<堂々と歌う>

<下級生の演奏をテンポをつけて見守る>

<音読表現を工夫したスイミー>

<その人になりきって「劇『寿限無』」>

<どれだけその時代の表現を面白おかしくできるか挑戦 落語『時そば』>

そして、その積み重ねの中には、お仕事体験会でお世話になった女優さん、そして落語を広げるお仕事をしている方に、自分たちでアドバイスを求めて何度か見ていただいたということもありました。本物にふれていくことの大切さを子どもたちも感じていました。

<プロの方に話を聞いたり、ご指導いただいたりする>

子どもたちは、ふり返って「だんだん学期ができるようになってきたのがうれしかった。高学年の落語のオチがすごくおもしろかった」(1年女子)「計画をたてるのがすごく楽しかった。だからもっと発表の時間がほしかった」(2年女子)「練習でなかなかできなかったところも、本番ではとても意識してできました。笑ってほしいところで笑ってくれたのがよかったです」(4年女子)「演劇のプロの方が、ぼくたちの『寿限無』のためだけに来てくれました。教えてもらったとおりにやるだけで、すごく劇がよくなりました。教えてもらっていなかったら、今頃どうなったのだろうと思いました」(4年男子)「うまくいかないところや、行動も修正してくれて、自分にとって納得いく劇にすることができました」(4年男子)、「プロの方に見ていただいて、気をつけるところがよくわかり、けっこういい感じにできて、とても楽しかった」(5年女子)と語っていました。いよいよ学年のまとめです。最後まで続く普通の日々をより大事にしてほしいと思っています。

 

5,6年生を中心に焼いた炭を出しました。じっくりと温度が下がるのを待っていたので、今までになくいい質のものができ、子どもたちもとても喜んでいました。教えていただいた地域の方にも、大急ぎで報告にいきました。

遊びの中で子どもが育つ-1、2、3年生冬の遊び会(1月15日(金)~1月29日(金))―

1、2、3年生の子どもたちが、自分たちがひたりこんだ、だるまおとし、羽根つき、たこあげ、すごろくを一緒に楽しんでほしいと、休み時間に全校で行う「遊び会」を考えてくれました。

最初にやり方を説明して、あとは思い切り遊ぶというやり方を考え、ポスターをつくってみんなに呼びかけたり、進行したりしてくれました。高学年だけでなく、職員も夢中になって遊びました。

だるまおとしに高学年が夢中

雪の中を風を受けられるように走る走る

先生には負けない

うわー負けたあ

遊びに参加した高学年からは、「たこは上げるのに、疲れるまで思い切り走った。でもまた風のある時にやってみたいと思えた」と話していました。それを聞いた企画してくれた低学年の子どもたちは、「楽しんでもらえてよかった」と語っていました。

長野県では、生活科の教科書を県独自につくったものを使っています。その中には、遊びも子どもの学びとして見るという考え方があります。また、本県の学校教育の理念は「子どもの内なる力を伸ばす」です。「やりたい遊びに思い切り取り組む」「その遊びのことを知っていく」「そのよさを自分やみんなで味わう」などの中で子どもの体がひらかれていくことが大事にされています。

1、2、3年生の子どもたちが、こうして遊びに浸り込み、全校の仲間と職員と遊びを一緒に楽しむ。この中にある「自ずから学ぶ」姿を私たち大人がどれだけ大切にしていくかが問われているように思います。

 

なかよしの木が、葉っぱでいっぱいになりました。葉っぱを見た子どもたちは、「ちょっとしたことでも、友だちがちゃんと見ていてくれたことが分かってうれしかった」(4年男子)、「気づかないところで、いろいろなことを優しくしてくれていたことに気づけた」(4年男子)などと語っていました。そう感じられる毎日をこれから過ごしていいなと思いました。

<葉っぱを見合って語る。「自然にやったこと、やってもらったことがいっぱいあってよかった(4年女子)>

 

 

 

<なかよくするってなんだろう>

-なかよし月間(1月12日(火)~)―

今月は、なかよし月間です。お互いの見えない所が見えてきたり、見えないけれど考えてみようと思えたりすると、自然に相手への関わりが変わってくると思います。そんなことを大切に、なかよしの木や集会などを行っています。

1回目のなかよし集会では、質問じゃんけんをして、勝った人から相手への質問をしていく活動をしました。「答えられない」と思えるような質問にならないように気遣ったり、1つの質問に対する答えに、さらに追加で質問しながら、相手の考えをさらにわかっていったりすることを目的にしてみました。「好きな教科は何ですか?」「どうしてそれが好きになったんですか?」「その中でも特にどうするのが好きですか?」のようにお互いのことをさらに知っていこうとする姿がありました。

子どもたちは、「同じ質問でも、自分と答えが違っていて、そこがおもしろかった」(1年生)、「相手に質問するだけじゃなくて、相手がどうおもって質問しているかを考えるのって楽しかった」(4年生)と、相手と自分との違いや相手のことをわかろうとするよさを感じることができました。普段の生活で起こるお互いの関わりの中で、見えてくるといいなと思います。

また、この前の日、今までなかなか大縄が跳べなかった子が、初めて大縄を跳んでみんなで喜び合う姿もありました。このような仲間のあたたかい姿を書いて、なかよしの木につけていきます。月間の終わりに、たくさん木にカードがついていたらいいなと思います。

<じゃんけんぽん>

<「質問はね・・・」>

<「どうしてそう思うの?」>

<「先生にも質問です」>

<「同じ質問でも答えが違うんだなあ」>

-なかよし月間2(1月21日(木))―

この日は、なかよし月間の中間の振り返りをしました。なかよしの木に書かれた自分に対するメッセージを先生が示してくれました。「え?だれの?」「自分は教えたつもりはなかったけど、教えてくれてありがとうって書いてくれたんだ」「あー〇〇さんのだよね。確かにそうそう」という声が挙がりました。自分には見えないことや分かっているようで、あらためて言葉にしてもらって、うれしさが湧いたり、友のよさを感じたりすることができました。何となく心があたたかくなる瞬間でした。

その後ラッキーセブンという、お互いが出した指の数の合計が7になったら終了し、別な人と・・・と繰り返すじゃんけんをしました。「だんだん人数が増えていくと、あの人はいくつ出しそうだから、私はいくつって考えていくのが楽しかった」(5年女子)等みんなで考えるよさを感じていきました。大人数なのに2回目で合ったのにはびっくり。また、さらになかよしの木の葉が増えていきそうな感じがしました。

<「私自分ではそんなつもりなかったけど、うれしいって思ってくれたんだ」>

<みんなで7に合わせよう>

<なかよしの木の葉が増えてきました。>

新型コロナウィルス感染防止の観点から、現在長野県及び阿南町でも県外との往来について自粛及び警戒を呼びかけられております。

つきましては、体験入学につきまして、以下のようにしたいと考えております。ご希望の方にはご迷惑をおかけいたしますが、ご理解ご協力の程よろしくお願いいたします。

1 体験入学については、一旦停止させていただきます。

2 再開の時期については、阿南町教育委員会とも協議の上、このホームページ上でお知らせいたします。

3 往来はできませんが、電話で学校の様子等をお話させていただくことはできます。0260-24-2852までお問い合わせください。

体験入学をご希望の方へー体験入学受け入れの一時停止についてー(1月20日(水))

新型コロナウィルス感染防止の観点から、現在長野県及び阿南町でも県外との往来について自粛及び警戒を呼びかけられております。

つきましては、体験入学につきまして、以下のようにしたいと考えております。ご希望の方にはご迷惑をおかけいたしますが、ご理解ご協力の程よろしくお願いいたします。

1 体験入学については、一旦停止させていただきます。

2 再開の時期については、阿南町教育委員会とも協議の上、このホームページ上でお知らせいたします。

3 往来はできませんが、電話で学校の様子等をお話させていただくことはできます。0260-24-2852までお問い合わせください。

 

<新年の決意>-始業式(1月7日(木))―

年が明け、いよいよ令和3年、そして3学期のスタートです。48日という短い学期の中で、普段の学習や活動の積み上げはもちろん、そのまとめや自分の成長を実感できるような振り返りの時期でもあります。ぜひ、「自分はこんなところが成長したんだ」と感じたり、自分の次へのステップを考えられたりしたらといいなと思います。

始業式では、子どもたちは次のような3学期の目標を述べてくれました。

「いらいらしても物に当たらない、泣かない、怒らない」

「学習発表会で自分の頑張ったところを発表したいので、学習などを頑張りたい。」

「相手が読みやすい字を書くこと、みんなが使うところをきれいに掃除する、苦手な習字を得意にしていく」

「2学期できなかった忘れ物をなくす、大縄で去年チャレンジした記録を、跳ぶ人が間を跳ばさないようにして跳んで、抜かしていく」

「毎朝みんなで集団登校になるようにする、習った漢字を普段使えるようにする」

「早寝早起きなどの生活習慣をしっかりとすること、2学期全然だめだった漢字の学習を頑張ること、自分の身の周りを片付ける日を決めて実行していくこと」

この頃、自分が掲げた目標を、ちゃんと達成できることを大事にして、振り返りをしようとしている子が増えてきたことはとてもうれしいことです。目標達成できるといいですね。

校長は、『負ける練習』という話で、駅伝の敗戦、剣道の打たれる練習や柔道の受け身をもとに、

「何十回も受け身をして立ち上がれる人、人の苦しみを理解できる人、相手がいることのありがたさを感じられる人に」と話をしました。今月はなかよし旬間があります。なかよくなるってどういうことだろうと考えられるといいなと思います。

※4年生が主催して、カルタ・百人一首取り集会もしてくれました。子どもも先生も真剣そのものでした。

<年末の振り返り>

―来入児1日入学(12月17日(木))―

日本のいいところは節があるところだと思います。節があるから、自分や友だちなどと、1年間を振り返ってみて成長や課題を感じ、次にこうしようと新たな目標を立てることができます。

その節目を迎えるに当たって、たくさんの行事や学びの場がありました。

来入児1日入学は2年ぶりです。来年入学する1人のお子さんが来て、1~3年生が考えた交流を行いました。「ゲームが楽しかったよ」(来入児)と言っていたように、満足して、来年の入学を期待してくれたかなと思っています。

<みんなで歓迎>

<私たちが考えたゲームだよ>

―やすづくり(12月18日(金))―

次の日には、地域の高齢者の方にご来校いただき、お正月飾りの「やす」の由来をお話しいただいたり、一緒につくっていただいたりする機会を設けました。何年も続けていることですが、そのたびに「何のためのものか」を見直したり、やすをつくる技術が上がる自分を実感したりすることができました。

―クリスマス集会(12月24日(木))―

この集会には、未就学の子どもたちもみんな来るので、自分たちで会を準備したり、クイズやゲームの企画を考えたりして、みんなが楽しめるクリスマス会にしていきました。

<ゲームを考え、自分たちで進める>

<小さい子も一緒に>

感染対策をしっかりしたサンタさんとトナカイさんが来てくれて、全員にクリスマスプレゼントをいただきました。毎年のことではありますが、子どもたちみんなで楽しめる会にしていただく方がいてできることかなと思います。本当にありがたいことです。

<サンタさんやトナカイさんと一緒に歌ったり、写真を撮ったりしたよ>

―終業式(12月25日(金))―

無事87日間の2学期を終えて、終業式を迎えることができました。

一人ひとりが、2学期をふり返った発表をしてくれました。1年生は、「自分でしたいことを自分で時間を決めてできるようになった」そうです。2年生は、自分たちが考えて行った乗り物遠足を、本当にたくさんのエピソードをもとにふり返って、何度も「楽しかったです」と繰り返し話してくれました。3年生は、自分の学んだ勉強や体育のことをふり返り、「学んだことを大切にして、3学期頑張っていきたい」と目標をもっていました。4年生女子は、自分の成果として「算数のノートをきれいに書いたこと」「廊下などの清掃を一生懸命にやったこと」、課題として「習った漢字の書き順を普段あまり使えないこと」「授業のスタートのけじめがまだつかないこと」をあげ、「今までできたことはちゃんとやり続けて、できないことをしっかりやりたい」とふり返りました。4年生の男子は、「毎日遅刻せずに学校に行く目標を立てた。毎日はできなかった。今度は○○君や○○さんとしっかり行けるようにしたい」と自分の課題をきちんと見直して、具体的な目標を話しました。もう一人の4年生男子は「自分の日記の行数が増えたこと」を成果としてあげ、忘れ物をとどけてもらっている自分を何とかしたいと考えました。5年生女子は、「運動会で、6年生がケガで、急遽リーダーをする場面が増えた。それができて、とても安心した」ことや音楽会で演奏ができたことの気持ちよさを語ってくれました。

 

自分が2学期始めに立てた目標を、しっかりふり返って自分で成果と課題、次への目標を見いだすことができてきたのが、当たり前のことではありますが、とてもうれしいことです。

校長講話では、こつこつ頑張って積み上げた成果のよさや、その中でつらいな、苦しいなと思った時に「ここだな」と頑張れたこと、そしてこれからも「ここだな」という時に頑張ってほしいということを話しました。

2学期もたくさんのことがありました。子どもたちが自分で考え、自分や他と学び、深まりを実感できるには時間がかかります。しかし、小さな歩みでも着実に歩んでいくことができました。3学期、「自分がこんなに成長したんだ」「深まったんだ」と思えるようなまとめができたらと思っています。

本当にやりたくなること、大事にすること

―お仕事体験会、参観日、学校保健委員会(11月25日(水))―

いよいよ2学期もまとめの時期になりました。子どもたちは、自分の目標をふり返って次へのめあてを考えています。

2学期最後の学校公開、学習参観日では、2回目のお仕事体験会を実施しました。前回経験を積んでいるので、よりたくさんの経験を積めたようです。

中には、5年生が高齢者施設に行ってきて、感想を述べる姿を見て、「私も、5年生みたいに、施設に行って、お年寄りの方と交流したい」(4年生)という願いをもつ子どもも出てきました。本校も以前はこの高齢者施設に訪問したり、音楽発表会に招待したりということがあったようです。ここしばらく行われていなかったり、コロナ禍であったりしてすぐにとはいかないかもしれません。しかし、このような「私が自分で行きたい」と思うような交流が、交流の原点であるように思います。和合をつくってきた方との関わりが広くなるよう支えたいと思っています。

<授業参観・1~3年算数>「うーんどうやるんだろう。迷うな」

<4年図工>「消しゴムハンコづくり」

<5、6年外国語>「ペルーの文化は・・・」

この後、学校保健委員会があり、阿南町生まれでよく本校のことも知っている阿南病院の先生に、家庭での応急処置についてご講演をいただきました。なぜ皮膚を切ったときに絆創膏等の前に洗うことが大切なのか、自分たちでやろうとしていることの根拠は何かを、実技を通して分かりやすく教えてくださいました。お話を子どもたちがじっくり聞いていたのが印象的でした。本当に分かりやすくお話しいただいたのだなと実感しました。

―理科の研究授業(12月15日(火))―

本校は、複式授業で2つの学年で授業をするので「ずらし」や「わたり」といったやり方を行っています。授業場面の「ずらし」や2つの学年を先生が行き来する「わたり」をしっかり行い子どもの学びが深まっていくこと、一人学びを支えること、学年1名しかいなくても、異学年同士でやりとりをして、ともに学ぶよさを感じられるようにしていくことなどを大事に考えていきました。本校の方向を授業や子どもの様子を講師に見ていただき研究する会を設けました。

3、4年生の教科担任制の理科の授業です。糸電話で、「音は糸を振るわせて伝わる」ことを学んでいた3年生は、「いろいろな(糸以外の)もので音を振るわせているのか」を実験して考えました。関節と骨の仕組みを学んだ4年生は、ものを持ち上げたり、モデルを見たりしながら、腕を動かすときの筋肉の動きを考えていきました。2つの違う学習を展開していくので、先生もずっとついているわけにはいきません。先生がまず見通しをもって実験を自分で進めていけるために、どうしていくのかを考えていきました。

<自分の腕で筋肉の固さを確かめる4年生・この時3年生は自分でいろいろな材料を用いた糸電話の糸(材料)の部分が震えるか確かめ>

実験をして分かったことを自分たちで書き、そのことを発表し合う場面を設けました。「エナメル線で糸電話にすると、すごく震えて一番威力があるよ」(3年)「え、やったことないからやってみたい」(4年)。とみんなでやってみました。「うあわー。すごい」(4年)「こうやって震えてみるのも見えるよ」(3年)の声があがりました。一方で、4年生が筋肉の動きについて、「力入れると,腕の上の方がふくらんで、下の方がぴんと伸びるんだよ」とモデルを示しながら話すと、「うおーやってみて」(3年)といいながら一緒に試し、「何かアキレス腱の動きに近いのかな」(3年)と言葉を交わし合っていました。最後のまとめに3年生は「みんなに発表できたのがうれしかったです。体のことも勉強できて面白かったです」と書きました。

こうやって、たとえ学年に一人しかいなくても、複式の指導で、「一人学びを十分に支えながら意図的に主体的・対話的な場面を設けることができる」とすると、このことは、どんな学校でも、さらに大事にすることではないかと感じます。極小規模の複式授業である本校だから大切にすることとしても、私たちは学び続けたいと思います。