<快く責任者を引き受けてくれてありがとう>―道徳の研究授業(9月25日(金)―

本年度、本校独自で行っている「全校道徳」について、全校で学ぶ子どもたちが「深く考えるっていいな」「道徳って楽しいな」と思える道徳の授業になるように、職員でお互いに学び合いながら、研究を進めています。

この日は、飯田市内から講師の先生をお呼びして、授業を見ていただいたり、職員にご指導いただいたりしながら学んでいきました。授業では、「げきのはっぴょう」という読み物資料を使いながら、「認め合う」ことについて、みんなで考えていきました。

<みんなで付箋に自分の考えを書いて貼り、語り合う>

<授業する先生以外の先生も一緒に考える。「うーん私はね・・・」>

「げきのはっぴょう」の資料は、練習でなかなか大きな声が出せず、友だちから「だめだ」とどなられて遊んでもらえなくなった主人公のお話です。その後、主人子は、げきに使う野菜の小道具をなかなかうまく作れずに困っているその友だちに、自分で描いた野菜の絵を差し出していきます。その絵を友だちは嬉しそうに切り抜いていきます。さらに、周りにいた仲間にその絵を認められ、小道具を作る責任者をお願いされたり、友だちからより劇を頑張ろうと励ましの言葉をもらったり、その後一緒に遊びに行くというストーリーです。この主人公に絵をもらい、切り抜いているときや、周りの仲間が主人公の絵を認め絵の責任者をお願いしているときのその友だちの気持ちに迫っていきました。

子どもたちは、友だちの気持ちを、始めは「絵がうまいな」「すごいな」と主人公を認めるように考えていましたが、お互いの意見をやりとりしながら、「あのとき怒鳴ったから声が小さくなったのかな。怒鳴らない方が大きい声になったのかな」(5年生)「快く責任者を引き受けてくれてありがとう」(6年生)「ぼくは絵が下手だから、今度は絵を教えてもらおうかな」(5年生)のように、友だちに気持ちに自分を重ねたり、自分自身を見つめたりしていきました。認め合うことに必要なのは、相手の思いに迫って大切にすることと、自分自身を謙虚に見つめていくことなのかなと、子どもたちを通して学ぶことができました。

講師の方から、この全校道徳の実践は、子どもたちが道徳を好きになるために、道徳の授業を柔軟に、そして追求できるような授業づくりをしていたのではないかと評価いただきました。これからも、さらに、子どもたちが「道徳って深いな」「おもしろいな」と思える授業を積み重ねていきたいと感じています。

<出荷するから、さがしてみていっぱい獲れたのがよかった>―鈴ヶ沢なすの収穫(9月16日(水)―

毎年、和合むらづくり協議会やおひとよしクラブの方々に招いていただき、和合地区の伝統野菜である「鈴ヶ沢なす」「鈴ヶ沢南蛮」「鈴ヶ沢うり」の収穫をさせていただいています。子どもたちは毎年なすの収穫をしています。

今年は特に、栽培面積をかなり減らしたようです。連作障がいにならないためや、地元やIターンで来た若い方が、農家として次世代を継げるように適正な面積にしたためでした。幸いIターンで来た若い方が農家として自立したいとのことで、その方を中心に栽培がずっと続いていきます。また、鈴ヶ沢なすなどの販売等について、子どもたちの保護者の方も関わって、みんなで協議する場もあります。子どもたちにはもちろんそのような場は見えないのですが、なすを和合で作り続ける意味を感じてくれたらと、鈴ヶ沢なすに関わる方々の見えない営みを、事前に校長が講話で紹介しました。

<ほぼ同じ場所から撮った去年と今年の畑の様子です>

<おひとよしクラブの方のお話を聞く>

今年は、おひとよしクラブの方から「明日の阿南町の給食に、鈴ヶ沢なすを使った給食を出します。そのためにこの規格にあっていて、よさそうななすをみんなで11㎏になるように獲ってください」というお話をいただきました。子どもたちは、規格をしっかり覚えて、できるだけいいなすを探して収穫していきました。

<こんな感じのなすを>

<規格などを教わり>

<みんなで探して収穫>

<収穫できたぞ>

<規格に合うかな>

収穫後、子どもたちは、「なすが少なくて残念。でも一生懸命探してとれてよかった」(2年生女子)「今年は、給食用に出荷するから特にいいなすがあるかを探してやってみた。いいなすが獲れたと思う」(4年生女子)、「今年は畑が小さくなっているのは聞いていた。少なくても、普通のなすより、鈴ヶ沢なすはおいしいと思うし、それが給食用にいっぱい獲れたのがよかった」(4年生男子)などと語っていました。収穫する側、食べる側それぞれの視点で考えながらできた収穫でした。阿南町の皆さんがおいしいと思ってくれますように。そして、おひとよしクラブの方が「和合の宝」とおっしゃっていたように、人々の営みを感じながら、少しでも和合のよさを感じてくれたらいいなと思います。

<「たくましい姿」とそれを支えるたくさんの方々>

―学校公開・PTA作業(9月5日(土)―

子どもたちの日頃の学びを見ていただくのが、「学校公開日」です。保護者の皆さんの来校は普段通りで、地域の方の参観も少しずつと思っているのですが、地域の方も気遣ってくださり、なかなか気軽に来校というわけにはいかないようです。本当に残念なことです。Withコロナの時勢ですが、いくつか何かの機会を重ねていきたいと思います。

それでも、子どもたちはこつこつと学びを積み重ね、多くの方が支えてくださいます。

この日は、毎年お話ししていただいている地域の方の「和合にあった悲しいお話」や「亡霊塔」の意味を考えるお話をいただきました。また、別の地域の方から、コマ回し・紙風船遊びなどの昔の遊びを教えていただきました。

<いつも通るところにある『亡霊塔』>

子どもたちは、「毎日通るところなのに、意味がこんなにあったなんて」(4年生)と話していました。何気なく通る和合にものにある意味を感じると、和合が違って見えてくるように思います。

<コマで綱渡りや手のりもできるよ>

<できなくてもそっと教えてくれたよ>

<他にもこんな遊びを・・・>

参観授業では、普段のそのままの姿で、子どもたちは自分の課題に向かっていました。「これよく分からない」と素直な声も聞こえます。わからなさを語れるって大事なことですね。

<5、6年生 図工>

<3、4年生 国語>

<2、3年生 総合>

参観が終わった後は、PTA作業でした。参観ができないのにも関わらず、本当にたくさんの地域の方(和合は全戸がPTA)が集まってくださいました。本当に心が温かくなりました。

<子どもたちも一緒に作業です>

こうして、全校児童が地域の方と一緒に作業をしながら、「たくましい姿」になっていき、それを支えるたくさんの方々を実感するのだなと思いました。

 

―クラブ活動(9月14日(月)―

本年度のクラブ活動の2回目は、ゴムボート体験でした。谷間から見える青空と和知野川の透き通るようなエメラルドグリーンにはいつも、心が解放される気持ちです。

和知野川で泳ぐことは慣れている子どもたちでしたが、始めの方はゴムボートが思う方向に進まず、悪戦苦闘していました。

<うまく進まないから、手を使う>

<わ、ぶつかる!>

しかし、少しずつ少しずつオールをかく手が水の動きになじんできて、少しずつですが思うような方向に動かせるようになっていきました。

最後の方は、3年生のように、思うようにいかないと、自分で飛び込んで川の流れに合わせて、ボートを動かす大胆でたくましい姿が見られるようになりました。自然は心を開き、身体をなじませる・・・。そんなよさを味あわせてくれるのではないかと思いました。

<「自分たちで考えていかなきゃだめなんだ」>ー防災訓練・交通安全教室・防犯教室ー

―防災訓練(9月1日(火)―

防災の日に合わせて、本校でも大きな地震に対する訓練を行いました。地震発生直後のシェイクアウトから、校庭への避難。そして、阿南消防署の方と特別教室を使っての煙の体験をしました。

子どもたち、先生方も真剣そのものでした。短時間に安全な避難ができました。さらに、図工室に煙を充満させて、姿勢を低くしながら壁伝いに出入りする体験もしました。

子どもたちは「煙で何も見えなかった。壁を伝っていっても難しかった」(4年生)などと語っていました。本物に近い体験に、子どもたちは自らをふり返っていました。

また、たまたま体育館の放送がうまく聞こえず、遊んでいて状況を知った子どもたちもいました。「放送が聞こえなくて、どうしたらいいのか分からなかった。自分で考えなきゃいけないんだって思った」(5年生)と考えてくれた子どももいました。私たちもこの子どもの声や実際の様子から、施設の状況を考え見直さなきゃいけないきっかけをもらいました。

 

―交通安全教室・防犯教室(9月2日(水))―

今年も自転車の点検から始まり、県の自転車大会で行うようなコースを、自分の運転技術が上がるように練習しました。実際にやってみると、「たくさんピンを倒しちゃって、難しかった」(2年生)などと語るように、とても難しそうでしたが、毎週のように一輪車をやっているせいか、バランスを取るのはうまくできていたようです。25秒で30メートルをゆっくりと乗るコースでは、ほとんどの子がクリアしていました。

<自分も点検、みんなで点検>

<乗る前の確認を>

しかしながら、スタートする前の確認はどうだったでしょうか。すいすい乗ることができる子どもたちですので、ヘルメット・乗車前等の確認という所がしっかりできてほしいと思います。そういう願いを込め、校長より、技術の上手だった子どもの事故の話から、「自分の命を守れるのは自分。その子のように涙を流す子どもがいなくなるようにしてほしい」という話がありました。

<どんどん上手になっていきました>

 

また、終了後には、防犯教室で売木駐在所の方にビデオをもとに、お話をいただきました。実際にこのような人に出会ったらどうするか、非常に具体的な映像だったり、実際にどんな距離なら、腕を捕まれないですむのかなどを試させたりしてくださったので、子どもたちも真剣に考えていました。

<腕を捕まれない距離は・・・>

駐在さんから「不審者と言っても普通の格好の人。あの人不審者じゃないかと思う人でなくても、不審者の場合がある。」とお話しをいただき、「自分が、いつもいる人でない人に注意したい」(5年生)と語っていました。やはり、『自分が考えていく』ことが大事なんですよね。